”裏山”長野五輪そり競技場の「灯り」は今年が最後
1月21日の夜、帰宅するといつもは暗い闇の裏山が明るい光で包まれていた。
・・・・「そうか、今年が最後になるのか」
自宅の裏山は「スパイラル」という長野五輪のボブスレー・リュージュ施設。実は、長野市が「維持費負担が重荷」という理由で2018年度冬季からの製氷を休止することが決まっている。年間約2億2千万円で、このうち約1億円は国のナショナルトレーニングセンター委託事業費で賄ってきたとはいえ、競技人口が少ないスポーツへの市費の投入はやはり限界がきていたと言っても仕方あるまい。
アンモニアで冷却した不凍液をコースに埋設したパイプに流して製氷する「間接冷却方式」による施設は長野五輪当時は「環境にやさしい」最先端な施設と注目されたらしい。仕上げの製氷は人力により丁寧に水をかけ、滑らかに削って行なわれる。その作業に従事したことがある知り合いも多い。
オリンピックイヤーの1998年に自宅を飯綱高原に構えて以来、毎年、夜通しで行なわる製氷作業の「灯り」を間近に見てきた。ワールドカップなど度々開催された。オリンピックの競技会場が自宅の裏山にあることはそれなりに誇らしくもあった。しかし、「冬のスポーツ競技場」としての命の「灯り」も今年限り。
先ごろ、練習用のレールが敷かれた「プッシュトラック」など「夏季」のそり競技練習拠点として、引き続き「ナショナルトレーニングセンター」再指定の方針が決まったそうだ。
平昌五輪の開幕まであとわずか。
「スパイラル」(長野市ホームページ)
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